最新情報
平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震に際して
平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震に際して
はじめに、3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震による被災者の皆様に、心からのお見舞いと哀悼の意を表します。また、会員の皆様にはあっては、ご自身、ご家族の無事をお祈り申し上げます。
この地震は、わが国での再現期間が1,000年を超すといわれるような未曾有の巨大地震であり、波高10mを超す津波による被害者をはじめ、家屋倒壊、引き続いて発生した火災の延焼など、死者・行方不明者だけでも1万5千人を超えると推測される想像を絶する甚大な被害をもたらしています。加えて、現在も危機対処が続いている原子力発電所事故は国民全体に底知れぬ不安を与えています。
日本火災学会は、火災、燃焼・爆発、消防対策など火災に関わる科学、技術の研究、開発、そして調査を行うことにより、火災安全に関する科学技術の発展とともに、これらを防火防災対策に活かし、社会の福祉に寄与するという使命を掲げております。1995年の阪神・淡路大震災時には、日本火災学会として組織的・系統的な震災調査に取り組み、その調査結果を社会に広く公表して、その後の防災対策に役立ててきた経験を持っています。
現在は、まだ救出・救命などの応急対応活動が行われている時期ではありますが、日本火災学会としてできる活動を考えて、被災地域への支援を行うとともに、2次災害防止、災害調査、あるいは地震災害における防火・防災、避難などに関する研究、啓発活動により日本火災学会としての使命を果たしてまいりたいと存じます。会員の皆様にもご協力をお願い申し上げる次第です。
被災地の復旧、復興までには、まだ多くの困難と時間を要すると思いますが、一日も早く、日常の生活が取り戻せるよう心からお祈り申し上げます。
2011年3月16日
日本火災学会会長 関澤 愛
火災誌 310号(VOL.61, No.1, 2011) 2011年2月
<特集:火災学会創立60周年記念号 ⑶>
学術委員会専門委員会より
最近の火災ガス毒性研究に関する状況と火災学会における取り組みについて
火災ガス毒性調査専門委員会(1)
阪神・淡路大震災から15年後の地震火災研究の現況と今後30年の展望
地震火災専門委員会(7)
性能設計専門委員会の活動 性能設計専門委員会(15)
火災時の避難行動専門委員会の活動概要 火災時の避難行動専門委員会(21)
日本火災学会と文化財防災の60年 -経過と展望- 長谷見雄二(27)
障害者グループホーム等の小規模居住福祉施設における防火の課題 大西一嘉(29)
第6回日韓火災科学技術共同セミナー報告 国際対応専門委員会(35)
研究室リレー:山形大学 火災・爆発安全研究室(桑名研究室) 桑名一徳(38)
<消防車両ガイド>屈折放水塔車 火災誌編集小委員会(42)
<消防機関における研究活動報告(第23回)>
梯子車からの放水による開口部からの噴出熱気流に関する検証(その2)
東京消防庁消防技術安全所(44)
<消防機関における研究活動報告(第24回)>
アロマオイルからの自然発火 藤田辰也(50)
[火災発生事例]ファーストフード店のガスグリルから出火した火災
東京消防庁予防部調査課(54)
火災・災害ニュース (58)
国際会議情報 (60)
掲示板 (61)
訃報 関根孝先生のご逝去 (62)
日本火災学会60周年記念事業会計報告 (63)
会告
Vol.61 No.1 2011.2 日本火災学会発行
火災誌 309号(VOl.60,No.6,2010) 2010年12月
<特集:火災学会創立60周年記念号 (2)>
日本火災学会60周年記念事業を終えて 佐藤研二(1)
日本火災学会60周年記念式典報告 長谷川晃一(2)
日本火災学会60周年記念祝賀会を終えて 伊藤克巳(4)
日本火災学会60周年記念祝賀会スライドショー 青木 浩(7)
火災学会創立60周年によせて-歴代会長
建物防火の視点 菅原進一(13)
次の60年に向けて 室﨑益輝(17)
火災学会との関わり35年を振り返る 関澤 愛(19)
火災学会創立60周年によせて
-各分野から60歳前後の会員 田中哮義,長谷見雄二(23)
学術委員会専門委員会より
化学火災専門委員会の活動 化学火災専門委員会(27)
多面的に見た自動車火災 須川修身(30)
消火の過去・現在・未来 齋藤 直,尾川義雄(36)
火災原因調査の科学技術専門委員会の活動
火災原因調査の科学技術専門委員会(42)
研究室リレー:大分工業高等専門学校・小西研究室/菊川研究室
小西忠司,菊川裕規(46)
<消防車両ガイド>大型ブロアー車 火災誌編集小委員会(50)
<消防機関における研究活動報告(第22回)>
梯子車からの放水による開口部からの噴出熱気流に関する検証(その1)
東京消防庁 消防技術安全所(52)
[火災発生事例]ペットボトルが太陽光を収束し発生した収れん火災
東京消防庁予防部調査課(58)
火災・災害ニュース (62)
論文集 第60巻第3号の概要 (64)
国際会議情報 (65)
火災誌第60巻(2010年)の年間目次 (66)
日本火災学会60周年事業募金報告 (68)
掲示板 (68)
会告
Vol. 60 No. 6 2010 . 12 日本火災学会発行
専門員会活動報告(平成22年度上期)
平成21年4月に設置された各専門委員会の平成22年度上期の活動状況のご報告です。
活動報告はこちらをクリックするとご覧頂けます。 → 平成22年度上期_専門委員会活動報告
火災誌 308号(VOl.60,No.5,2010) 2010年10月
<特集:火災学会創立60周年記念号(1)>
火災学会創立60周年によせて-歴代会長
学会の意義 平野敏右(1)
昭和30年代の火災学会に思う 神 忠久(4)
日本火災学会と共に私の火災研究40年 森田昌宏(7)
火災学会創立60周年によせて-各分野から60歳前後の会員 (11)
石田博樹,大内富夫,大前光昭,金田節夫,栗岡 均,須川修身,鈴木仁治,
萩本安昭,土方忠道,堀田博文,増田 元,向井幸雄,山内幸雄
グループホーム「みらいとんでん」の火災と札幌市内の
認知症高齢者グループホームの防火安全の実態 札幌市消防局(33)
米国における建築基準統合化の経過と性能基準の現状について 関澤 愛(39)
「避難シミュレーションモデルの現状とこれから」に関する
シンポジウム概要報告 新谷祐介(45)
「女子中高生夏の学校2010」ポスターセッションへの参加報告
総務委員会(48)
研究室リレー:北海道大学・火災科学(空間形態学)研究室
早坂洋史(49)
<消防車両ガイド>指揮隊車 火災誌編集小委員会(53)
<消防機関における研究活動報告(第21回)>
寝たばこ火災による死者の発生要因について
大阪市消防局予防部予防担当(調査鑑識)(55)
[火災発生事例]ガソリンの荷卸し直後に屋内給油取扱所から出火した火災
東京消防庁予防部調査課(60)
火災・災害ニュース (66)
論文集 第60巻第2号の概要 (68)
国際会議情報 (69)
掲示板 (70)
日本火災学会60周年事業募金報告 (72)
会告
火災誌 307号(VOl.60,No.4,2010) 2010年8月
火災誌 307号 目次
日本火災学会賞 (1)
日本火災学会賞受賞者の解説
防炎,難燃化を中心とした火災安全に関する一連の研究と国際標準化
への貢献 箭内英治(2)
<追悼特集:名誉会員 難波桂芳先生と化学火災専門委員会>
難波桂芳先生のご功績 田村昌三(6)
難波桂芳先生の思い出 西郷 武(8)
難波桂芳先生と私 野々村眞一(9)
難波桂芳先生と最近の化学火災専門委員会 中村 順(10)
火災シミュレーション利用のための火災実験データベースの構築 山田常圭(13)
OAリサイクルプロセスでのトナーの粉じん爆発災害と再発防止対策
八島正明,山隈瑞樹(19)
防火技術者講習会とその後の意識改革 水上点睛(25)
第8回SFPE性能基準と火災安全設計法に関する国際会議報告
北堀 純,城 明秀(27)
Interflam 2010 参加概要報告 中川祐一(31)
平成22年度日本火災学会研究発表会の概要報告 学術委員会(35)
平成22年度日本火災学会学生奨励賞の報告 学生奨励賞選考委員会(39)
私の博士論文:乗用車専用小型道路トンネル火災時の熱気流特性
および避難環境に関する研究 菊本智樹(40)
研究室リレー:京都大学防災研究所・田中哮義研究室 樋本圭佑(44)
<消防車両ガイド> はしご車 火災誌編集小委員会(48)
<消防機関における研究活動報告(第20回)>
口径の異なる消防用ホースの併用時における危険性について 徳永敦司(50)
[火災発生事例]火災調査結果に基づく火災予防対策事例
東京消防庁光が丘消防署(55)
火災・災害ニュース (59)
日本火災学会論文集 第60巻第1号の概要 (61)
ワンポイント防災知識:災害用伝言ダイヤル171を覚えよう 関澤 愛(61)
国際会議情報 (62)
日本火災学会 賛助会員名簿 (63)
日本火災学会60周年事業募金報告 (64)
Vol. 60 No. 4 2010 . 8 日本火災学会発行
日本火災学会60周年記念事業の実施について
日本火災学会60周年記念事業の実施について
社団法人 日本火災学会
日本火災学会は、1950年(昭和25年)11月に設立され、本年(2010年)が設立60周年の年となります。本会は設立以来日本における火災安全に関する研究、開発、普及に携わる人々に対して研究の促進および交流を図る役割を担ってまいりました。大きな節目となった50周年記念事業から10年になりますが、この間、地球規模での環境問題、経済問題などに関する目まぐるしい国際的な動きや、高齢化・少子化をはじめとする国内の社会構造の大きな変化などが生じ、火災安全に関わる建物、機器や、火災の状況にも変化がみられます。
このたび、60周年を迎えるにあたって、本会の設立からの半世紀余りの大きな軌跡と最近10年の歩みをともに振り返り,さらに現状の課題を共有し,変動の時代の火災に関する科学と技術の新たな発展を目指して,60周年記念事業を実施いたします。当事業では,記念行事として記念式典と祝賀会を開催すること、本会60年の歩みとしての火災誌など定期刊行物の目次や抜粋などをまとめた記念DVDを会員の皆様に配布することなどを企画しています。会員の皆様には,お多忙中とは存じますが,万障繰り合わせの上ご参加下さるようご案内申し上げます。
記念式典および祝賀会のご案内
日 時: 2010年11月19日(金)
○15:00-16:50 記念式典
開会の辞、来賓祝辞 (15:00~15:30)
感謝状贈呈 (15:30~15:45)
記念講演 (15:45~16:45)
60年のあゆみ 神 忠久氏(第21代日本火災学会会長)
建築と火災 辻本 誠氏(東京理科大学)
火災学会と消防活動 松井晶範氏(東京消防庁)
閉会の辞(16:45~16:50)
○17:15-19:00 祝賀会
『日本火災学会60周年のあゆみ』をスライドショーで上映予定
場 所: スクワール麹町
東京都千代田区麹町6-6 電話番号 03-3234-8739
JR 四ッ谷駅麹町口正面 地下鉄丸の内線・南北線四ッ谷駅より徒歩1分
◎祝賀会参加費 事前申込 1人 5,000円(当日申込 1人 6,000円)
当日は受付が大変混雑しますので、極力、事前に参加費を下記方法で納入するようにお願い致します。(事前申込期限:10月15日(金))
- 郵便振込の場合は、同封の郵便振込「払込取扱票」をご利用願います。
振替口座番号 00180-4-58454 (社)日本火災学会
払込取扱票の通信欄に勤務先名を記入してください。
払込住所氏名欄に参加者氏名・連絡先住所(電話・FAX番号)を記入してください。 - 現金書留の場合
所要事項(氏名、事業所名、連絡先住所(電話・FAX番号)を記入し、下記に送金ください。
〒113-0032 東京都文京区弥生2-4-16 学会センタービル
(社)日本火災学会 TEL 03-3813-8308 FAX 03-5689-3577
日韓火災学会共同特別セッションのお知らせ
日本火災学会と韓国火災消防学会が共同して実施している恒例の日韓火災学会共同特別セッションの日程と主題が決まりましたのでご案内いたします。この共同セッションは,日韓両火災学会の協定に基づき2005年以来1年おきに交互に会場を日本,韓国と変えて毎年実施しているもので,今年で6回目となります。今回は,以下に示すように韓国火災消防学会の主催する国際シンポジウム(10月6日と7日)プログラムの一つのセッションとして10月6日午前に企画されています。本セッションの主題は「超高層ビルと火災人命安全」ですが,都心部だけでなくその周辺部にも超高層ビルや超高層集合住宅が続々と建設されつつある韓国の現状と課題を知るとともに,日韓の研究および人的交流を図る格好の機会ですので,ぜひ多くの方が国際シンポジウムと併せて日韓共同特別セッションに参加されるよう期待申し上げます。
主題:「超高層ビルと火災人命安全」
日時:2010年10月6日(水)10:00-12:00
場所:Millennium Seoul Hilton Hotel
ソウル特別市中区南大門路5街395
参加費:2万円
(ただし,2日間の国際シンポジウム参加費,及び6日の昼食,7日の懇親会費用含む)
事前登録:8月末まで
申込み:韓国火災消防学会の下記の受付担当者宛に直接申し込み,またはお問い合わせ下さい。本担当者への連絡はメール,電話,FAXとも日本語で通じます。
受付担当者:ハム・スンヒ
(ソウル市立大学都市安全研究センター)
Mail:dandyhaam@gmail.com
電話:+82-2-2210-2778 もしくは
+82-10-9066-6681 (mobile)
FAX: +82-2-2249-3140
日韓共同特別セッションプログラム(案):
1)超高層ビルの火災防護
氏名未定(韓国側講師)
2)地域と連携した大規模災害時における超高層建築の減災対策
村上正浩(工学院大学)
3)第2ロッテワールドの建築防災計画
氏名未定(韓国側講師)
4)大規模建築物群における総合的な防災対策の必要性と課題
関沢 愛(東京理科大学)
5)超高層ビルにおけるエレベータ避難
氏名未定(韓国側講師)
*プログラム内容や講師は,今後詳細が決まりますので,最新の情報は本会ホームページでご確認下さい。
なお,日韓共同特別セッションは下記の韓国火災消防学会等の主催する国際シンポジウム中の一つのセッションとして企画されたものです。本シンポジウムの全体主題と大枠のプログラムは以下に示すとおりです。また、1日目午後のセッション(1)「雑居ビル火災の問題と対策」は東京理科大学グローバルCOE協力主催によるセッションです。併せてご案内いたします。
主題:「消防防災、最強の都市に向けての戦略とソリューション」2010年10月6日-7日
会場:Millennium Seoul Hilton Hotel (Grand Ballroom) ( www.hilton.co.kr )
プログラム概要:
○1日目午前 日韓共同特別セッション:超高層ビルと火災人命安全
○1日目午後 セッション(1):雑居ビル火災の問題と対策 (東京理科大学協力主催セッション)
○1日目午後 セッション(2):大深度トンネル等の防災
○2日目午前 セッション(3):消防技術の革新と産業基盤の先進化
○2日目午後 特別招待講演:米国、日本から各1名の講師、韓国から3名の講師
○2日目午後 セッション(4):人的資源の専門性引き上げと活用体制の発展
本内容のpdfは,2010nikkan.pdfをクリックしてください。
猛暑時期に起こる火災(自然発火・蓄熱発火)について
現在、世界的に高温が観測されています。
このような高温状態が長期間継続した場合、数年間蓄積したセルロイド、おがくず、繊維くず等の可燃物堆積物の発熱と蓄熱が進行し、火災に至ることがあります。
“異臭や発煙を発見した場合には、避難、通報を迅速に実施してください。”
詳細は,2010年7月27日注意喚起.pdfをご覧ください。
学術委員会委員長 鶴田俊
シンポジウム「避難シミュレーションモデルの現状とこれから」のご案内
「火災時の避難行動専門委員会」が主催のシンポジウムが下記の通り行われますのでお知らせ致します。
-記-
○主題:「避難シミュレーションモデルの現状とこれから -最新事例の紹介とベンチマーク-」
○要旨:
近年の情報化の中で、建物内の日常的な人の動きや火災など災害時の避難行動をビジュアルに再現して評価する手法として、国内外において多様なシミュレーションモデルが開発されている。近年,これらの多くがマルチエージェントモデルに代表されるように、群集という集団ではなく、個人の動きを詳細に予測するものであり、また、結果を視覚的に表現するものが少なくない。しかし、予測された結果が実際の避難行動を適切に再現しているのかどうか、モデルの妥当性をどのように検証すべきなのか、あまり検討されてこなかった。今回のシンポジウムでは、避難行動シミュレーションモデルの国内における最新利用事例とともに、モデルの妥当性を検討する方法について紹介する。
○日時:2010年7月16日(金)13:30~17:00
○会場:東京理科大学 森戸記念館 地下1階第1フォーラム
○プログラム
開会挨拶 萩原一郎(建築研究所)
発表 司会 新谷祐介(竹中工務店)
・「ISOにおける設計避難シナリオについて」 萩原一郎(建築研究所)
・「避難シミュレーションの動向」 桑名秀明(鹿島建設)
・「避難シミュレーション事例の紹介」 峯岸良和(竹中工務店)
山田武志(ベクトル総研)
今泉 潤(フォーラムエイト)
・「シミュレーションベンチマークの結果」 池畠由華(大成建設)
・「妥当性検討方法の考え方」 佐野友紀(早稲田大学)
討論 司会 佐野友紀(前掲)
まとめ 関沢 愛(東京理科大学)
以上